2022年
電子情報通信学会
ソサイエティ大会

オンライン開催
2022年9月6日(火)〜9日(金)

ご挨拶

大会委員長の挨拶

 2022年電子情報通信学会ソサイエティ大会へのご参加、誠にありがとうございます.本大会は,新型コロナウイルス感染を懸念し,全てのセッションをオンラインで開催するよう,東北大学の実行委員会の先生方が準備をしてきました.
 ソサイエティ大会は,学会を構成する複数のソサイエティの中で,基礎・境界,NOLTA,通信,エレクトロニクス各ソサイエティが合同で行っているものです.今回,公募講演(一般講演とシンポジウム講演)として1003件の論文投稿をいただきました.これは昨年に比べると50件ほど減少しましたが,引き続くコロナ禍においても会員の皆様からの多数のご投稿をいただきましたことを大変心強く思います.また,33件の企画セッション(講演総数,162件)を開催するに至りました.企画セッションは,昨年の29件に比べて増加しております.この中には,「企業イニシアティブ委員会」という本学会での新しい取り組みについて,広く皆さんと共有するものも含まれています.大学だけでなく,企業にとって,その活動を促進しうる学会の仕組みを模索するものでもあります.
 33件中18件の企画セッションが一般公開となっており,非会員の方でも無料で聴講ができます.有料セッションについては,総合大会に引き続き,論文のダウンロード権なしの場合,会員非会員を問わず学生の皆さんは無料といたしました.ジュニア会員(小中学生,高校生,高等専門学校生,大学学部3年生までを対象)の参加も無料です.  コロナのために,3年連続でのソサイエティ大会となります.ほかの参加者とのつながりが持てるというのが学会に参加する本来の大きな意義ですが,それが十分に達せられない状態にあることは,学会にとって大きな痛手に思っています.ただし,オンラインにすることにより,関心のあるところを垣間見てみることへの敷居も下がります.新しく参加してみようという人にとっては,オンラインは都合の良い仕組みです.皆様の参加により,大会の内容が実り多くなることを願っています.

大会委員会 委員長
東京大学
相澤 清晴



基礎・境界ソサイエティ / NOLTAソサイエティ会長の挨拶

 基礎・境界ソサイエティ(ESS)では,電子情報通信に関する基礎的な分野や境界領域の研究を担うサブソサイエティと研究専門委員会が活発な活動をしています.また,基礎・境界ソサイエティから2014年10月に独立したNOLTAソサイエティ(NLS)は,非線形理論とその応用の研究を担っております.現在,ESSとNLSは比肩して共同運営がなされ,相互協力のもと,これら研究分野の推進に取り組んでおります.
 本大会におきましても,ESSとNLSは共同で多くのプログラムを構成しております.両ソサイエティにより,合計で21分野の一般講演が企画され,130件の発表が予定されております.また,ソサイエティ特別企画セッション/依頼シンポジウムの開催も予定されています.  ソサイエティ特別企画セッション「(ANK-1)基礎・境界ソサイエティ,NOLTAソサイエティ共同贈呈式」では,FR誌ベストオーサー受賞者 和田山正先生(名古屋工業大学教授)に「深層展開に基づくアルゴリズム設計-微分可能プログラミングの広がり-」と題して特別講演をお願いしております.さらに,この特別企画では,本年度に両ソサイエティ活動に貢献された会員に対する特別功労賞/功労賞/貢献賞の表彰も行います.
 もう一つの特別企画として,「(AK-2)時系列AI技術の最前線」も計画しています.チュートリアルセッションでは,「(AT-1)データサイエンスと情報理論」を計画しています.依頼シンポジウムセッションとして, 「(AI-1)Internet of Things(IoT)とXR(クロスリアリティ)を進化させる回路とシステムとは」,「(AI-2)AIを含むサイバーフィジカルシステムの背景技術〜信頼性向上を目指して〜」,さらに公募シンポジウムセッションとして「(AS-1)スマート農業におけるエッジコンピューティング」,「(AS-2)勢いを増す光無線通信」が開催されます.
 これらのセッションや企画を通じて活発な情報の交換・討論を行い,多くの知見を得られる有意義な機会としていただければ幸いです.また,今回は前回に引き続きオンラインによる開催となりましたが,各企画を通じ,可能な限り親交を深める場として本ソサイエティ大会がお役に立てることを期待しています.  最後になりましたが,本ソサイエティ大会の準備を進めて頂きました大会委員会,実行委員会,プログラム編成委員会の皆様に深くお礼申し上げると共に,基礎・境界ソサイエティ / NOLTAソサイエティの企画を準備して頂いたサブソサイエティ/研究専門委員会およびご講演頂く会員の皆様のご協力に感謝致します.

基礎・境界ソサイエティ会長
鎌部 浩

NOLTAソサイエティ会長
潮 俊光


通信ソサイエティ会長の挨拶

 一昨年・昨年に引き続き、今年のソサイエティ大会もオンライン開催となりました。これまでのソサイエティ大会がそうであったように、全ての会員の皆様方にとって、今回のソサイエティ大会が学びの場、出会いの場、気づきの場となってほしいと切に願っております。お互い直接お会いすることはかなわずとも、オンライン開催には全国津々浦々から興味ある発表の時間帯に気軽に参加できるという大きな利点があります。是非、この機会にあらためてプログラムをご覧いただき、積極的に個々の議論に参加し、質問を投げかけていただけますと幸いです。皆でオンライン上でのセレンディピティを体感しましょう!
 今回、通信ソサイエティでは、情報通信に関する幅広い研究分野を対象とした一般セッションに加え、パネルセッション「6Gに向けた最新動向と技術展望 ~みんなでつくる6G」を実施します。また、シンポジウムとしては、「スマートモビリティーにおける航行技術の動向と展望」、「高機能・多様化するシステムの EMC 課題と対策技術」、「定時刻・低遅延通信技術と各種産業への応用」、「DXに向けたネットワークモデルにおける制御技術」、「コミュニケーションにおける認知・社会科学」、「ICTの革新がもたらすスマートシティ最前線 ~新たなQoE研究の創出に向けて~」、「光ネットワークに関する標準化・オープン化動向」、「光ファイバ技術のバイオ・医療応用の新展開」、「自然環境をモニタするIoT」、「システムの設計・運用管理の自動化技術」、「近年の無線通信システムを支えるソフトウェア無線技術の最新動向」、「カーボンニュートラルの実現に向けたグリーン光通信システム」、「音響・電磁波・光エレクトロニクス技術の水に関わる無線技術への展開」、を実施します。今のところ、全体で合計626件もの発表が行われる予定です。さらに、4つのシンポジウムセッション「Beyond5G/6Gに向けた研究開発最前線 ~ユースケース検討から要素技術開発まで~」、「ネットワーク技術特別ポスターセッション」、「脱炭素社会構築へ向けた電力変換技術とその応用」、「B5G/6Gを見据えたヘルスケア・医療を支える通信及びセンシング技術」もあります。特に、学生や若手研究者の皆様には、ソサイエティ特別企画「論文の書き方講座(Q&Aセッション)」もお勧めです。論文投稿の基本と勘所を学べ、毎年人気の高いセッションとなっています。
   なお、残念ながら、通信ソサイエティ総会・表彰式セレモニーは取りやめとさせていただきます。ソサイエティ活動にご尽力された方々には、この場をお借りして、深く感謝申し上げます。
 最後に、本ソサイエティ大会の準備を進めて頂きました、大会関係者の皆様、および、通信ソサイエティの企画を準備して頂いた研究専門委員会、ご講演頂く皆様のご尽力に、心より感謝申し上げます。

通信ソサイエティ会長
辻 ゆかり


エレクトロニクスソサイエティ会長の挨拶

 2022年度ソサイエティ大会の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。対面式の発表や質疑応答を期待されていた参加者の皆様には大変申し訳ありませんが、2020年総会の中止を皮切りに、総会を含めて5回連続のオンライン大会となります。オンラインイベントの準備や当日の運営に尽力された事務局やソサイエティ・研専の関係者の方々にも感謝いたします。
 COVID-19は、拡大しては収束しを繰り返し、8月現在、ついに史上最多の感染者数となる第7波まで到達しました。しかし、欧米を中心にウィズコロナが進み、緩やかな行動制限に移行しつつあります。2020年から始まった文字通り新しい日常生活の中で、遠隔会議やテレワークが普及し、その良い面、悪い面が理解され始めています。考えを交わすという点では、オンライン会議よりも対面会議の方が有利な点はまだあります。しかし、ピンポイントで講演を聴きたいときに仕事の合間を活用できるなど、オンライン講演にはこれまで考えられなかったようなメリットがあります。今年のソサイエティ大会はオンライン講演ですが、エレクトロニクスソサイエティのプレナリーセッションはIEICEスタジオから配信される予定です。IEICEスタジオでは、スライドと講演者を同時にストリーミング配信しますので、対面式の講演のような雰囲気を感じていただけると期待しています。
 今年のソサイエティ大会は、オンライン講演の増加傾向に伴い、昨年とほぼ同数の講演をいただきました(昨年244件に対し、今年257件)。ソサイエティ大会にご登録いただいた研究者、学生の皆様に感謝申し上げます。オンライン講演会は、リアルな講演会に比べて、画面が見づらい、声が聞き取りづらいといったことがないといった利点があります。一方で、会場の雰囲気が読めないため、発言ボタン(挙手アイコン)を押して質問するのには勇気が必要かもしれません。一人が質問すれば、次の質問もしやすくなり、セッション全体が盛り上がります。ぜひ、遠慮なく質問するように心がけていただければと思います。
 エレクトロニクスソサイエティでは、一般講演のほか、シンポジウム「CK-2 テラヘルツ無線通信に向けた無線・光融合基盤技術」を予定しています。また、プレナリーセッションでは、表彰式と特別講演「カーボンニュートラル社会の実現に向けた革新的な技術の芽生え」が予定されています。
 ・脱炭素社会実現に向けた半導体の活用について(阪口幸雄氏、クリーンエネルギー研究所)
 ・新しい熱エネルギー変換技術:室温発電可能な半導体増感型熱利用発電(STC)(松下祥子氏、東京工業大学)
 ・カーボンニュートラルに向けて、フォトニック結晶からのアプローチ ~半導体レーザーの高輝度・高効率化および熱光発電への挑戦 ~(野田 進氏、京都大学)
の招待講演により、エレクトロニクス研究者が今後目指すべき方向性を感じていただけると思います(プレナリーセッションは一般公開されており、どなたでも参加できます)。ご自身の研究テーマを模索する一つの機会として、ぜひご活用ください。
 仙台で開催できないのは残念ですが、仙台まで足を運ばずに参加できる利点を生かし、重要な研究情報の収集や意見交換の場として、多くの皆様にご利用いただければと思います。

エレクトロニクスソサイエティ会長
藤島 実

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