This report focus on designing a new energy efficient algorithm for Wireless Sensor Networks. In this protocol, desired environmental information are obtained through analyzing the change in sensor network clustering formation rather than local information collected directly from individual sensors, thereby minimzing the energy expenditure in data transmission.

力学系において分岐現象の解析は非常に重要であり，様々な分岐点導出法が提案されている．そのなかでも，入れ子構造型粒子群最適化(NLPSO: Nested-layer particleswarm optimization) は，最適化の際に勾配法を用いない分岐点導出法である．NLPSOを用いて複数の分岐点を導出する場合，分岐点を1点求めた後，全ての粒子情報をランダムにリセットし，異なる初期値を用いて再探索を行う．そのため，複数の分岐点探索の際，時間がかかることが問題点として挙げられる．本稿では，改良型NLPSOによる効率的な分岐点探索手法を提案する．

バイクシェアリングシステムのポートの自転車台数を調整するために，multiple-Vehicle Bike Sharing System Routing Problem(mBSSRP)を提案している．また，mBSSRPに対する良好な近似解を得るために，mBSSRPの一部の制約条件を取り除き，取り除いた制約条件の違反量を重み係数付きのペナルティとして加えたソフトな制約付きmBSSRP(mBSSRP-S)を提案している．ポート数が少ない問題例に対しては，mBSSRP-S を解くことで，mBSSRPの良好な近似解が得られることを示してきた．本研究では，ポート数が多い大規模な問題に対してもmBSSRP-S を解く手法が有効なのかどうか数値実験を行ない，大規模な問題に対しても有効であることを確認した.

非線形問題の最適化において, 2次近似手法の準ニュートン法(QN)は有効的な手法である．近年, 慣性項の導入によりQNを高速化したネステロフの加速準ニュートン法（NAQ）が提案された．しかし, NAQは1反復で2つの勾配計算が必要であり, これはQNと比較して1反復の時間増加に繋がった. 我々は, 誤差関数を2次関数と見なし, NAQの2回の勾配計算を1回に抑えた慣性付準ニュートン法(MoQ)を提案した. MoQはNAQの慣性項による効果を維持し, 1反復の計算時間の高速化に成功した. しかし, 問題の次元増加に伴い, 高速化の影響をもたらす固定パラメータの慣性項はMoQの学習を不安定化させた. 本研究では, MoQの安定性を向上させるため, 適応的慣性項をMoQに導入したAdaptive MoQ(AdaMoQ)を提案し, その有効性を実験より示す．

近年，強非線形データ量の増加に伴い，高精度かつ高速な処理の必要性が増加している．バッチ学習法を用いたニューラルネットワーク(NN)で強非線形問題を解く場合，準ニュートン法(QN)は有効な学習法とされている．一方，慣性項を導入することでQNの学習を高速化させたネステロフの加速準ニュートン法(NAQ)が提案された．また，大規模な強非線形問題の高性能かつ高速な最適化を目的とした確率的分散低減QN(SVRG+Ⅱ)が提案された．本研究では，SVRG+Ⅱに慣性項を導入することで学習の高速化を目指した確率的分散低減NAQ(SVR-NAQ)を提案し，実験によりその有効性を示す．

入れ子構造を持つ粒子群最適化(NLPSO)は非線形力学系における分岐パラメータ探索に有効であることが示されている．本研究ではCUDA環境を用いて並列化されたNLPSOにより分岐パラメータ探索を行い，計算時間の評価を行う．

近年, 高性能回路に対する需要の高まりに伴い, 電子回路設計の自動化に注目が集まっている. アナログ回路の自動設計では, 探索空間が広く, 問題の非線形特性も強いため最適化が困難である. 一方, ニューラルネットワーク(NN)は強非線形問題の最適化に対して有効な手法である. 本研究では, アナログ回路の高性能な自動設計を可能とするため, 準ニュートン法に基づく新たなNNの学習アルゴリズムを提案し, 2段オペアンプ設計のトランジスタサイジング手法を用いてその有効性を調べる.

位相同期回路は高周波動作させる場合, 配線の長さによる伝搬遅延, 信号の処理による演算遅延などの遅延要素によって特性が変化し, 系は遅延を含んだ微分方程式として記述される. 本報告では遅延を含む位相同期系について, 系のパラメータ依存性に基づいて, 共存する定常解の境界領域の特性について検討した. まずパラメータ空間の構造およびその初期関数に対する構造の安定性を数値計算によって確かめ, 漸近安定解を生じる領域を近似的に求めた. さらに, 3次元相空間において定常状態が第2種周期解に引き込まれる軌道から, 自明な安定解とは異なる平衡解周りの相空間構造が定常状態決定の一つの要因となっていることを示した.

観測技術の向上により，地震や経済活動，神経活動などから得られる点過程データが高精度かつ長時間観測できるようになっている.このような背景から，点過程データ間の因果関係を検出する方法の開発は，複雑な現象の理解に有用である.我々は既に，非線形かつ決定論的な時系列信号間の因果関係の検出に有効とされるConvergent Cross Mapping(CCM)を拡張することにより，スパイク列間の因果性を検出する手法の提案を行っている.具体的には，観測されたスパイク列の発火時間間隔(ISI)時系列に対して，スパイクの発火時間を考慮したCCMの適用手法 (以下，ISICCM法と呼ぶ)である.しかし，現実世界のデータはノイズを含んでおり，ノイズに対する頑健性の調査も必要である.そこで本稿では，ダイナミカルノイズ存在下での ISICCM法の性能を調査した.その結果，ISICCM法はダイ ナミカルノイズが含まれる場合でも因果性を検出可能なことが分かったので報告する.

現代の情報社会において，情報を暗号化し保護することは重要な手段である．暗号技術の中にはカオスを用いて暗号化するものがあるが，われわれは秘密分散法を用いた手法を提案した．しかし，提案した手法で用いたロジスティック写像には，数列の退化が起こりやすく暗号技術には不向きである．そのため本研究では，ロジスティック写像をテント写像に変更し秘密分散法を行う手法を提案する．テント写像はロジスティック写像に比べ数列の退化が起きにくくなっており，また一様に分布する数列を得ることができる．テント写像に変更することで，精度は変わらずとも欠点である数列の退化を緩和できた．

近年，ゲームなどの複雑かつ大規模なデータの学習を可能にした深層強化学習(Deep Q-Network, DQN)に注目が集まっている．DQNは強化学習と深層学習(DNN)を組合せた手法である．本研究では，DQNに対して慣性項を用いた記憶制限準ニュートン学習法を導入し，その有効性を調べる．

MEMSやNEMS等に代表される超小型振動子では，しばしば非線形な挙動が観測される．代表的な例に一つに分岐現象があるが，この現象を利用すると，微小な駆動力の変化が振動振幅の大きな変化となって増幅されることが報告されている.我々は，差動位相変調により変調された信号で分岐増幅器を駆動した場合，最終データの振動状態がデータ系列の偶数パリティに等しくなることを見出したので報告する．

慣用切削法は常に工具を固定した切削法であり，機械加工の分野で広く用いられている．一方近年，強制外力により工具に周期的な強制振動を与える振動切削法が注目を集めている．振動切削法は慣用切削法と比べて加工精度が飛躍的に向上する．しかし振動切削法は工具に強制振動を付与する加振器が必要であるため，高コストな加工法である．そこで先に我々は，工具にばねとダンパーを接続する切削法(断続振動切削法)を提案し，そのモデル化を行った．本稿では主分力方向のばね定数の変化が加工精度にどのような影響を及ぼすのかを検討する．

本研究では，熱電池を接続した電流制御型DC-DCコンバータの回路動作の安定化させるための1制御手法を提案する．

　株価などの利益に繋がりやすい時系列データだけでなく，気温の様な自然の時系列の予測ができることも，非常に価値が大きいと言える．従来，予測手法として統計的な手法や関数を合成する手法など，様々な手法が提案されてきている．我々は以前の研究において，予測システムとして3x3の格子状に発振器を結合した系の提案を行った．この手法は，長期間の予測においては,細かい振動の予測は難しいが大まかな変動は概ね予測ができるシステムであると言える．しかし，パラメータ及び初期値の数を約50近くも調整せねばならず，非常に学習に時間がかかると言える．
　本研究では，用いる発振器の数を3に限定して調整すべきパラメータと初期値の数を15として予測を行う．また，学習の自動化に取り組みどの程度予測できるかについて調査を行う．

複数の発振器を結合すると，発振器の「状態」が相互作用を受け，振動の位相が同期する．先行研究[佐野他，自動制御連合講演会，2019]では，双方向リング型に結合された積分発火型発振器ネットワークにおいて，「状態」の相互作用に代わり，「閾値」を適切に制御することで振動の位相が同期することが報告されている．しかし，発振器間の情報伝達に生じる時間が考慮されていなかった．本報告では，一方向リング型に遅延結合された積分発火型発振器ネットワークに生じる同期現象について調査する．各発振器の閾値を適切に制御することで，先行研究では実現不可能であった同期パターンが生じることを示す．

カオスが発生するブラシレスDCモータの制御にリセット制御(FORE) を適用して，カオスを抑制するFOREの調整パラメータ領域を, シミュレーションにより求めた．

１次元カオス写像と２値関数の組み合わせにより，様々な性質をもつカオス２値系列の生成が可能である．著者らは，２つのカオス２値系列から得られる４値系列の自己相関関数を評価した．本稿では，その結果を一般化し，m個のカオス２値系列から生成されるmビット乱数の自己相関関数を評価する．

拡張ローレンツ方程式または写像によって生成された疑似乱数を利用するカオスストリーム暗号システムのための秘密鍵交換手法を提案する。拡張ローレンツ方程式に従う拡散結合型振動子間のカオス同期における同期誤差から、受信者は送信者の秘密鍵を推定する。送信者と受信者は、間歇的に、拡張ローレンツ振動子の一部の変数に関する実現値を交換する。送信者と受信者間で交換される情報量が少ないため、盗聴者は秘密鍵の推定が困難となると期待される。しかしながら、受信者と盗聴者が有する拡張ローレンツ振動子は対称性が高いので、鍵交換におけるセキュリティは十分に高くない可能性がある。この問題を解決することが今後の課題である。

近年，THz波通信技術の研究が行われている．著者らは単電子を用いたTHz波受信システムの研究の為，電子の確率的古典粒子モデルを作成した．本稿では，電子スピンと磁界の影響を考慮した確率密度流を導出し，確率的古典粒子モデルを構築を試みる．そして，これらの結果に基づく粒子モデルの軌道計算例を示す．

非線形結合振動子であるFermi—Pasta—Ulam(FPU)格子やKlein—Gordon(KG)格子に空間局在モード(Intrinsic Localized Mode, ILM)と呼ばれる周期解が存在することが知られている．そして，過去の研究ではこれらの両性質を持つ格子モデル(FPU—KG混合モデル)のILMについて議論されている．しかし，その格子振動は1次元方向に限定されていた．そこで，本論文では2次元平面におかれたFPU—KG混合モデルのILMについて考察する．結果として，2次元平面におかれた本モデルでは，格子軸方向に振動が局在するILMが分岐し，垂直方向にも変位を有する安定なILMが生じることが明らかになった．

工場などの生産現場において，生産設備の故障は稼働率の低下や稼働停止の大きな原因となるため，故障を素早く検知または予知できる仕組みが必要である．この問題に対して，装置にセンサを取り付け，電流や振動などの信号を分析することで故障検知を行うシステムがある．またこれらの信号から故障動作時の特徴量を抽出し，その特徴量から機械学習を用いて故障予知や検知を行うシステムも考案されている．我々は非接触センサによる信号の収集に着目し，モータから出る振動音（超音波）を信号として，動作状態を推定するシステムを検討する．本研究では，信号の特徴をリカレンスプロットで画像化し，その画像を用いた機械学習での判別で98％の識別率が得られたことを示す．

通信容量増大手段の1つとして,軌道角運動量(OAM)を持つ電磁波など直交する電磁波の重畳による空間多重通信が考えられる．
負性抵抗特性を示す共鳴トンネルダイオード(RTD)とLC共振回路によりTHz帯の発振器を製作できる．
この発振器を結合させて例えばOAMを持つTHz帯電磁波の発生が期待でき，結合振動系上の位相波伝搬によりデータ伝送が可能になる．
従来の研究は，RTD発振器単体でのTHz発振や低周波結合Van der Pole発振器のシミュレーションに留まっている．
本研究では，RTD発振器を2つ結合させた系を設計し，Spiceでシミュレーションを行い，位相波伝搬の基礎となる同相同期と逆相同期を確認する．

本研究では、同期状態へ引き込まれる形で安定する6個の発振器の結合系を用いて、6足歩行の波状歩行パターンと三脚歩行パターンを滑らかに遷移するパターンを生成できるか調査解析を行う。

信号の基本的な性質の一つが周期性であり、音声の高さの把握、現象の予測や情報圧縮などに利用される。ノイズを含む信号系列の周期性の検出は、自己相関関数のピークを示すラグから周期を計算する方法や、信号系列から推定するパワースペクトル（密度）により信号が含む周波数を調べる方法などがある。これらの手法で周期性を把握するには、系列の長さがある程度必要であったり、SNRがある程度高くなければならない。本稿では、時系列データの分類や予測に用いられる再帰型ニューラルネットワーク（RNN）によりノイズを含む信号の周期性の検出条件を数値実験で検討する。

超解像(SR)は医療画像処理，衛星画像，航空画像など多くのアプリケーションに使用されており，重要なタスクである．
近年，超解像は深層学習の進歩により従来の手法に比べ，大幅に改善された．
特にResNetを使用したEDSRにおいて精度が大幅に改善されたことは，ニューラルネットワーク(NN)の深さが非常に重要であることを示している．
本稿ではResNetを常微分方程式とみなすことにより，NNの出力をODEソルバーで求めるNeural ODE(NODE)を用いた超解像手法を提案する．
本手法により，パラメータ数に対して非常に深いNNを定義することができる．
事前にbicubic法により縮小した画像に本手法を適応させ，評価を行う．

確信度の較正は，深層学習において，未知データの予測クラスだけでなく，予測の信頼性を得たいといったときに重要となる．しかし，確信度の分布が大きく偏っている場合は較正はしばしば不適切なものとなる．本研究では，畳み込みニューラルネットワークを対象として較正を行い，いくつかの条件において較正およびモデルの信頼性評価への影響について検証を行う．また，較正の評価指標としてデータセットの分布に依存しない新たな評価指標を提案し，既存の較正手法の問題点を指摘する．

神経雪崩現象は新たな神経活動モードとして注目を集める現象である．理論研究では，この神経雪崩現象を再現する神経回路網モデルが提案されている．このモデルは一見すると相互結合型の回路網に見えるが，その中にフィードフォワード構造が埋め込まれている．しかし，この回路網 モデルの詳細な回路網構造は明らかとなっていない．そこで本研究では，この回路網モデルを複雑ネットワーク理論の観点から解析したのでその結果を報告する.

現在の旅客航空業界は航空自由化及び規制緩和によって再編され，ハブアンドスポーク構造を作る従来型の航空会社（FSC）とPoint to Point型のネットワークを作る格安航空会社（LCC）の２つに大別できる．そのFSCの航空網に，LCCが加わることで頑健性が高くなると考えられている.本研究では公開データ及び各航空会社の時刻表を用いて欧州及び北米の２地域の航空網を無向グラフ化してネットワークの接続関係を頑健性を用いて定量的に求めた．その結果，どちらも航空網の頑健性が向上していることが分かった．

今世紀初期、高い次数を持つノード（ハブ）への攻撃が非常に破壊的であることが発見されたが、近年の数値シミュレーションと理論解析によって、さらに強い攻撃手段も見つかった、すなわち、ハブだけではなく、ループや密集した核となる結合部分を破壊するように、Feedback Vertex
Set（FVS:ノードがループ形成に不可欠な最小ノード集合）やｋ-core（次数がkより小さいノードを再帰的に削除して、残った部分をk-coreと呼ぶ）なども考慮すべきと我々は考えた。これまで、ネットワーク核であるｋ-coreと次数の関係は既に調べられ、核ほど次数が高い傾向にあることが分かっており、ネットワーク上の拡散現象においてk-coreの値が大きいノードは伝搬に大きな影響を与える。一方、最近の研究で、ある条件下でノードのはぎ取り（Network Dismantling）とループ無（Network Decycling）の問題が等価であることが示された。さらにループの形成に必要不可欠なFVSの重要性も徐々に分かって来た。そこで、FVSとk-coreの関係を明らかにすることで、頑健性と拡散性に強く影響するネットワーク構造を我々は探っている。

スケールフリーなネットワークは次数順のノード除去により最大連結成分が急激に減少する脆弱性がある。このような脆弱性を克服するための頑健な構造として次数相関が正の玉ねぎ状構造が知られていた。一方、ここ数年の研究で頑健性とループの関係性が指摘されている。そこで、本研究では次数相関でなくループの強化により頑健性の改善を試みる。ループを強化するリワイヤリング手法を提案し、バラバシ・アルバートモデルに適用することで提案手法が既存手法と同等かそれ以上に頑健性を改善することを明らかにした。シミュレーションの結果よりネットワーク頑健性は次数相関よりもループがより関連していると示唆される。

業務効率化のためのタクシー運転支援システムの構築が重要な課題となっており、Miaoらは、対象領域を格子状の部分領域に分割し、モデル予測制御に基づいて、タクシーの最適な配車方法を提案している.
Takashimaらは、高い拡張性とリアルタイム性を有する階層型のタクシー運転支援システムを提唱しており、部分領域間の移動を制御する上層部の実装まで行った.
本稿では、その提唱システムの中の、部分領域内の移動を制御する下層システムを提案する.
さらに、最適な経路を計算するアルゴリズムを提案する.

本研究では，戻り光を付加された量子ドットレーザの時間ダイナミクスについて注入電流と戻り光量を変化させて調査し，二次元分岐図を作成した．
また，量子井戸シングルモード半導体レーザでも同様の調査を行い，結果を比較した．
その結果，量子ドットレーザは従来のシングルモード半導体レーザよりもカオス発生のために多くの戻り光量が必要であることが分かった．さらに，高い注入電流でも低周波不規則振動が発生することが分かった．

ロボットなどの閉鎖系直流電気システムにおけるエネルギーマネジメントの手法の一つとして,電力パケット伝送システムが提案， 研究されている.本システムは時分割多重により,複数の電圧の電力と情報を同一配線を利用して伝送可能である.本報告においては, 同一配線に複数のルータが接続された状況において任意のルータ間で電力パケットを半二重伝送するためのMACプロトコルの性能について数値的に検討した結果を述べる. 結果から, 電力パケットを送信するルータが少ない場合には2進カウントダウンプロトコルやCSMA/CDが,多い場合にはビットマッププロトコルが良い性能を示すことがわかった.

同セッションに登録した「中古車状態の機械学習による落札価格の推定」(速見勇磨, 他) に続く応用研究であるため，
発表順を速見の後にして頂きたく存じます．
　本研究では，上記研究で構築した機械学習モデルを用いて中古車落札価格の割安・割高を判断する．
中古車を競売するオートオークション会場は全国各地にあり，地域や規模に応じて落札価格に特徴が生じる可能性がある．
この可能性を検証すべく，機械学習によって汎用的な落札価格推定モデルを構築し，推定値と真値の乖離に基づいて割安・割高を検証した．
その結果，明らかな地域性および季節性を確認できたので報告する．

中古車は一般にオートオークションを通じて，中古車買取店から中古車販売店へと流通する．したがって買取店は，オートオークションでの落札価格を考慮して買取価格を決定する必要があるが，中古車は走行距離など個車毎に異なる特徴を多く有し，同一条件の中古車は存在しないため，落札価格を推定することが困難である．そこで本研究では，実際のオートオークションにおける中古車の落札実績情報を機械学習することで，落札価格を決めるメカニズムを推定し，個車状態から落札価格を客観的に推定する方法を検討する．

Graph limit theory is attracting researchers' attention recently.
Originally, it was established as a limit object of exchangeable dense graphs, but recently many active discussions are held to extend it to sparse graphs and directed graphs.
However, in considering both the sparsity and directions, we face some difficulties in using digraphon, which is one of the popular object as a limit object of directed graphs. Therefore, we introduce another approach to obtain a limit object of
a sequence of sparse digraphs.